公開 2019年11月6日
☆更新 2020年5月31日
プロテインダイエットって効果あるの?
今、食事と、置き換えるプロテインダイエットは大人気のため、ダイエットを検討されている方ならぜひトライしてみたくなりますよね。
しかし、ちょっと待ってください。
結論から言いますと、市販のプロテインダイエット商品はあまり効果がありません。
それどころか、使い方を間違えると健康被害や、依存する危険性も秘めているんです。
今回は、元痩身エステサロンオーナーの管理人が、プロテインダイエットは効果がない理由と、正しい選び方を徹底解説いたします。
目次
プロテインには大きく分けて3種類ある
プロテインのことを改めておさらいしますと、端的にはタンパク質のことです。
近頃市場に出回っている「プロテイン」は、主に次の3つの用途で分かれます。
①アスリート用
②置き換えダイエット食
③健康・美容目的の補助食品
近頃の「プロテインダイエット」の商品のほとんどは、②の置き換えを指します。
今回は②のプロテインをメインに、検証をすすめていきます。
置き換えダイエット食としてはおすすめできない
質問者さま Q.プロテインで置き換えダイエットできる? プロテインを使用して置き換えダイエットを検討しています。 とりあえず朝と夜をプロテインに置き換えて実践してみようと思います。 ちなみに昼は会社の食堂でのバランスの整った食事をとります。 運動も週に1~2回摂りいれようと考えています。 この方法で正しいですか?
megumi
プロテインで置き換えダイエットを行うのは全くおすすめできません。
理由は、次の5点です。
- リバウンド率が高い
- 人口甘味料・食品添加物が多い
- 牛乳で割ると糖質が上がる
- 甘い味が多い・依存しやすい
- 健康被害の恐れもあり
リバウンド率が高い
プロテインダイエット商品に限りませんが、単品置き換えダイエットはおすすめできません。
なぜなら、リバウンド率が高いからです。
実践している間は一時的に体重が減りますが、通常食に戻すと早期にリバウンドします。
体重が減るのは、置き換え食でカロリーと糖質が一時的に調整されるためです。
しかし、それはプロテインでなくても他の食品でも同じです。
「プロテインで栄養価の高いタンパク質を摂るから大丈夫じゃないの?」
もちろん、タンパク質は3大栄養素ですから、栄養素としては必須です。
しかし、人間の生命維持に必要なのはたんぱく質だけではありません。
脂質、糖質、ビタミン、ミネラルなど様々な栄養素をバランスよく摂取する必要があります。
問題は、他の栄養素を取らず、タンパク質だけを過剰摂取してしまうことです。
しかも、プロテインダイエットで急激に減量した方ほど、通常食に戻した時に反動は大きいです。
ダイエットは一時的に体重を減らすだけが目的ではありません。
効果を維持しなければ、その間の努力は無駄になってしまいます。
あくまで毎日の食事のバランスを整えることでダイエットすることを念頭に置きましょう。
人口甘味料・食品添加物が多い
市販商品のほとんどは、人工甘味料と食品添加物が含まれています。
「え?プロテインってタンパク質だけじゃないの?」
アスリートなどが使用している純粋プロテインは、乳清(ホエイ)のみが原材料です。
しかし、純粋ホエイのプロテインは飲みにくく、一般向けではありません。
そのため、大手メーカーから発売されているプロテインは食品添加物で味をつけます。
例えば、以下はダイエットプロテインとしてベストランキング上位に上がる商品です。
管理人が原材料を確認したところ、気になったのが次の材料です。
- 香料
- 乳化剤
- 着色料(アナトー)
- 甘味料 スクラロース アセスウルファムK
このように食品添加物、人口甘味料が含まれている商品はダイエットに向きません。
理由は、次の3点です。
- 消化に時間がかかる
- 腸内環境悪化の恐れ
- 栄養素吸収阻害
本来ダイエットとは、この3つを円滑にすることで代謝がアップが期待できます。
代謝アップを期待するはずのプロテインに、このような成分が含まれるのは本末転倒です。
(※食品添加物の弊害についてはこちらをご覧ください。)
↓
原因は糖質と食品添加物
牛乳で割ると糖質が上がる
市販のプロテインは様々な種類がありますが、1食分の糖質はさほど高くありません。
- 某人気商品
- 1食35g
- カロリー:138kcal
- 糖質;5.3g
- たんぱく質24.5g
ところが、肝心なのは飲み方です。
プロテインは、水・牛乳・ジュースなど、割る物で糖質とカロリーが異なります。
もちろん、水で割る方が余計な成分は混じりません。
ただ、味は飲みにくいことが多く、牛乳で割ってしまう方が多く見受けられます。
牛乳そのものは体にいいものですが、糖質もそこそこあります。↓
●牛乳200mlの栄養素
- カロリー138kcal
- 糖質 9.88g
牛乳と一緒に割って飲んでしまうと、カロリー糖質は次のようになります。
●総摂取量
- カロリー276kcal
- 糖質15.18
一般的に、糖質制限の一日の糖質摂取量は60g程度に抑える必要があります。
つまり、牛乳で飲むと、プロテイン1食で1日の1/4の糖質を摂ることになります。
甘い味が多い・依存しやすい
市販の置き換えダイエット用のプロテインは、いちご味やチョコ味など甘い味付けのものが多いです。
甘い味のものは、依存しやすい特性があります。
なぜなら、甘い味を摂取すると、「セロトニン」ホルモンが過剰に分泌します。
すると、麻薬中毒患者のように、さらにお砂糖が欲しくなってしまうのです。
しかも、人工甘味料は、普通の砂糖の600倍の甘さがあります。
一旦甘い味の流動食に慣れてしまうと、毎日飲まなければ気が済まないようになるのです。
特に、ダイエット中は、何かとストレスが溜まりやすい傾向にあります。
ストレスが溜まっている中、甘いもの摂取し続けると、依存する率はかなり高くなります。
つまり、お食事代わりに甘い味のプロテインを置き換え食に使うのは、健全なダイエット法とは言えないのです。
健康被害の恐れあり
プロテイン商品は、タンパク質をお食事以外から摂取することになります。
ところが、プロテイン摂取について警鐘を鳴らす医師がいることも事実です。
ある糖尿病専門医(医学博士)は、次のような見解を述べています。↓
プロテインやアミノ酸など、人工的につくられたものです。こうしたものを日常的に摂取していれば、腎臓を壊す可能性が高いのです。
私の患者さんにも、パウダータイプのプロテインを摂取して、腎機能を示す「尿アルブミン」の数値がいきなり悪くなった人がいます。
この先生の見解によりますと、タンパク質を人工的な手段で過剰摂取することは「腎機能の弊害につながる恐れがある」と述べています。
そして、タンパク質は日常の食事からの摂取で十分賄えるとも述べています。
管理人は医療関係者ではありませんので、この点について専門的な判断はできません。
そこで、文中の「尿アルブミン」とは何ぞや?と、情報を検索してみました。
すると、通常の医療機関では判定できない数値のようで、「糖尿病の初期段階」の症状であることがわかりました。
健康・ダイエットのためにプロテインを摂取し、糖尿病にかかったら本末転倒ですよね。
また、糖尿病は肥満が要因になる可能性が高い疾患です。
もちろん全ての方にあてはまるわけではないですが、頭の片隅に留めておく必要はありそうです。
筋トレに活用するならアスリート用
元来のプロテインの用途とは、①のアスリート用がメインです。
彼らがトレーニングの際、怪我のリスクを最小限にし、筋肉の修復を図るためです。
あるいは、運動後に摂取することで、エネルギー効率を上げるためもあります。
彼らはダイエット目的でプロテインを使用している訳ではありません。
筋肉を効率よく動かし、場合によっては部分的に筋肉を増強させる目的です。
もし、皆様がプロテインをダイエットに活用するとすれば、やはり運動と併用する場合です。
ただ、本格的な活用は、ジムなどでプロの指導の元で摂取するのがおすすめです。
理由は、プロテインの効果は、体に負荷のかかる運動でなければ意味がありません。
つまり、筋トレでプロテインを活用するにはそれなりの知識が必要になるのです。
ダイエッターのよくあるギモン
ここでは、プロテインダイエットについてのよくある疑問をQ& A形式で検証していきます。
運動との併用効果
質問者さま Q.運動とプロテインの併用のダイエット効果は? 水泳に通ってダイエットを始めました。 プロテインを飲むと+αの効果がないのかと考えています。 プロテインで「筋肉量が増え、代謝があがってダイエットになる」と思ってます。 運動前に飲むのが良いと思ってますが、プロテイン=ムキムキにならないですか?
選ぶプロテイン次第です。 megumi
結論から言いますと、理論上はこの質問者様のおっしゃる通りです。
ただし、水泳の後に飲んでからといって、大きな変化は期待できません。
基本的には、体に負荷のかかる筋トレを行った場合のみです。
また、プロテインはあくまでタンパク質ですので、筋肉増強剤ではありません。
ダイエットとの相乗効果は、運動後に補助的に飲む分には問題ありません。
おすすめは、余分な成分がない、ホエイだけの原材料のものが良いでしょう。
ただし、優先としては普段の食生活でタンパク質を多くしても十分まかなえます。
普段からタンパク質の摂取を十分に行えていると自覚のある方は特に不要です。
停滞期以降に置き換え食として使用する場合
質問者さま Q.2kg減から停滞。プロテインダイエットで減る? 40代半ば女性ですが、3週間前からダイエット開始しました。 実践していることは以下です。 上記で2週間で2kg痩せましたが、そこから体重が減りません。 1日の摂取カロリーを下げ続け、現在1300kcal前後に止めています。 しかし、体重は落ちず、むしろ水分による浮腫みも出ています。 今からプロテインダイエットで1日1000kcal以内に抑えるつもりです。 あと3kg痩せたいのですが、このままで効果でますか?
megumi
ダイエットに取り組まれる方の中でこの質問者様のような方は少なくありません。
未だに、ダイエットの成功=カロリーを極限まで制限するという概念にとらわれている方です。
しかし、この方法は今は昔です。
人間には基礎代謝というものがあります。
つまり、最小限のカロリー・糖質は摂取する必要があるのです。
カロリー制限によるダイエットで急に停滞したのは、体がそれ以上減量しないようなロックをかけたのです。
そこでさらに、プロテインなどで置き換え食に変えても全く意味はありません。
栄養満点の品目のある通常食に戻し、プロテインはあくまで補助として摂取するようにしてください。
プロテイン=筋肉・痩せるという概念にとらわれ、しばしば依存する方も少なくありません。
質問者さま
Q.食事なし1日5回プロテインは危険?
1日2食プロテインに置き換えてます。
筋トレもしており、
朝;プロテイン
昼;ソイジョイ(プロテイン)&ウイダーインゼリーマルチビタミン
仕事帰りにBCAA適量とクレアチン適量(水で飲む)
ジムで60分の有酸素運動&筋トレ後にプロテイン
夜;プロテイン
もし夜に小腹が空いたら、ゆで卵か、シリアルバー(プロテイン)
1日の総摂取カロリーはだいたい590~740kalです。
このように、取り組んでますが危険ですか?
megumi
この質問者様の方は、プロテインだけでなく「ダイエット食品依存」です。
まず、大前提は、ダイエット食品とはあくまで補助として利用するものです。
基本的にはお食事をきちんと取り、不足しているものを補助で補うものです。
いくら栄養素があるとはいえ、商品によっては添加物や人工甘味料がふんだんに使われています。
また、全校の方と同じですが、とにかくカロリーを落とせばいいという発想は大変危険です。
例えば、 車をご想像頂きますと、ガソリンがなかったら動きませんよね。
人間も全く同じです。
脂肪燃焼させるためのガソリン=栄養を供給しなければ 燃えるるはずがないのです。
栄養食品に依存せず、とにかく栄養品目を増やし、正常なお食事を摂取を心がけてください。
運動ダイエットに活かすならこれ!おすすめ商品3選
ジムで活用する純粋100%ホエイ
・ホエイ プロテイン グラスフェッドプロテイン(1kg )
https://item.rakuten.co.jp/m-h-s/hoei1000/
100%オーストラリア産の乳清(ホエイ)のみの、本格プロテインです。
人工甘味料や香料・食品添加物は一切使われていません。
スポーツジムなどの筋トレ後の補助としてお勧めします。
自力で筋トレに取り組まれるよりは、あくまでプロの指導のもと、ご使用頂くことをお勧めします。
美容にもおすすめ!女性におすすめの植物性
・たんぱくおとめ
https://item.rakuten.co.jp/kyunan/beauty-protein-tanpakuotome/
こちらは、コラーゲンやコエンザイムQ10など、美容成分がたっぷりと配合されてる女性のためのプロテインです。
植物性のソイプロテインで、原材料も気になる添加物の使用ほぼなく、甘味料も天然成分のみです。
メーカー公式サイトには「置き換え食にも」と記載しておりますが、あくまで管理人は補助としての使用をお勧めします。
また、新商品として「野菜プロテイン」も発売されており、こちらも野菜不足の補助におすすめです。
栄養満点のおからパウダー
https://item.rakuten.co.jp/orgalife/okarabeyond/
こちらは、プロテインというよりも「おからパウダー」です。
「え?おから? 」
おからパワーをなめてはいけません。
ダイエット効果絶大です。
その理由は、タンパク質だけでなく、ダイエットに欠かせない食物繊維が豊富だからです。
しかも、不溶性食物繊維・ ワカメ・ひじきなのに含まれる水溶性食物繊維も含まれています。
つまり、代謝を上げてくれるだけでなく、体外排出効果もあげてくれるのです。
これは運動後のプロテインとしてでなく、コーヒー、スープ、スムージーなど普段の飲み物に手軽に使えます。
不足しがちな食物繊維の補助としてオススメです。
プロテインはダイエット中の筋トレ・栄養補助として活用しよう
megumi
今回は、プロテインダイエットは効果がない理由と、正しい選び方を詳しくお話させて頂きました。
まとめますと、現在市販されている「プロテイン」は、主に次の3つの用途に分かれます。
①アスリート用
②置き換えダイエット食
③健康・美容目的の補助食品
通常、皆様が「プロテインダイエット」と呼んでいるのは、②の置き換えダイエットです。
この大手メーカー市販の「プロテインダイエット」商品は、ダイエット効果はありません。
理由は次の5つです。
- リバウンド率が高い
- 人口甘味料・食品添加物が多い
- 牛乳で割ると糖質が上がる
- 甘い味が多い・依存しやすい
- 健康被害の恐れもあり
つまり、プロテインは置き換え食でなく、あくまで運動や栄養補助としてダイエットに活用することです。
ダイエットとして活用するためには、次の要点に気をつけましょう。
- ジムなどでプロのサポートを受けて摂取
- 運動後に摂取
- 不足している栄養素を補う用途で使用
ダイエットは栄養バランスの取れた食事をメインに、プロテインはあくまで補助として活用するようにしましょう。
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