公開 2019年10月25日
☆更新 2020年5月31日
褐色脂肪細胞(かっしょくしぼうさいぼう)って何?痩せるの?太るのどっち?
褐色脂肪細胞とは、活性化することで痩せ体質に導いてくれる「痩せる脂肪」です。
しかし、脂肪=太ると増えるイメージが強く、痩せる脂肪と言われてもピンときませんよね。
今回は、元サロンオーナーの管理人が、褐色脂肪細胞についてと、活性化してダイエットに効率良く活かす方法をわかりやすく解説いたします。
目次
褐色脂肪細胞とは?わかりやすく解説
褐色脂肪細胞とは、「痩せる脂肪」です。
え?脂肪=太ると増えるんじゃないの?
はい。太ると増えるこの脂肪は↑「白色脂肪細胞」と言います。
脂肪には、全く別の種類がもう1つあり、それが褐色脂肪細胞なんです。
嬉しいことに、褐色脂肪細胞は、白色脂肪細胞を餌に燃焼してくれる特性を持ちます。
そして、私達の体温調整のために、熱を生成する役割を行なってくれるのです。
各々の特性の違いを分かりやすくまとめすと、次のようになります。
- 白色脂肪細胞
栄養・脂肪を溜め込む細胞
- 褐色脂肪細胞
熱を生成・脂肪を燃やす細胞
褐色脂肪細胞の数は、赤ちゃん、新生児の時が最も多いのです。
理由は、赤ちゃんは筋肉が少なく、 自分で体温調整ができないためです。
そして、大人になるにつれて、その必要がなくなってくるため、数の割合が減ってきます。
褐色脂肪細胞の割合は、人によって微妙に異なりますが、平均は次のようになります。
- 30代 - 新生児の50%程度
- 40代 - 新生児の30%程度
このように、褐色脂肪細胞は年齢と共に数が減少しますが、活性化することは可能です。
分布場所
褐色脂肪細胞は、赤ちゃんの時は体の広範囲に存在しています。
しかし、成人するとその場所が限られ、主に次の場所に集中するようになります。
- 首
- 肩甲骨周り
- 脇の下
- 背骨の周り
この中で、最も褐色脂肪細胞が集中している場所が、肩甲骨周りです。
肩甲骨周りを様々な方法で刺激すると、褐色脂肪細胞が活性化されます。
具体的な刺激方法については、後の項をご覧ください。
肥満の救世主!ベージュ脂肪細胞とは
「痩せる脂肪」の褐色脂肪細胞が、年齢とともに数が減少するのはショックですよね。
ところが、近年2012年に、ある第3の脂肪の存在が発見されたのです。
それが、「ベージュ脂肪細胞」です。
ベージュ脂肪細胞とは、簡単に言えば、白色→ベージュに変化したものです。
大人になると数が減る褐色脂肪細胞が、白色から増やせるという結果がわかったのです。
ベージュ脂肪細胞は、褐色脂肪細胞と同じ特性の痩せる脂肪であり、熱生成します。
どちらも特性が似ているため、まとめて褐色脂肪細胞と呼ばれています。
一方、ベージュ脂肪細胞も年齢とともに減少します。
「痩せる脂肪」ですから、どんどん増やしてダイエットに活用したいですよね。
ただし、ベージュ脂肪細胞については、まだまだ知られていないことも多く存在します。
もちろん、特性上、肥満治療や、糖尿病治療への貢献が期待されています。
活性化・増やし方
ベージュ脂肪細胞(褐色脂肪細胞)の活性化・増やし方には、大きく分けて3つあります。
①寒さ・寒冷刺激を与える
繰り返しになりますが、褐色脂肪細胞は、体温調整・熱生成の役割があります。
そのため、「寒い」と感じることで、交感神経が触発され、熱生成を起こそうと機能します。
この熱生成により、白色脂肪細胞が分解、燃焼しやすくなるのです。
いわゆる、「冬の方が痩せやすい」とされているのが、このためです。
寒いから暖房をつけるのでなく、寒い環境に身を置いた方が痩せやすいのです。
ダイエットに効果的な、おすすめの寒冷刺激方法は、次の3つです。
- 温冷シャワー
- ペットボトルで冷却
- 肩甲骨ストレッチ
温冷シャワー
最もポピュラーな寒冷刺激方法が、温冷シャワーです。
褐色脂肪細胞が多い肩甲骨周りに、次の温度で交互に5回ほどシャワーをかけます。
①20℃の水を30~40秒
②40℃のお湯を30~40秒
ペットボトルで冷却
これは、冷蔵庫で凍らせたペットボトルで、褐色脂肪細胞を刺激する方法です。
①ペットボトル80%ほどの水を入れて冷蔵庫で凍らせる
②①で、褐色脂肪細胞が密集している首、肩、肩甲骨周り、脇の下をあてていく
③推奨は4箇所各5分×合計20分。手のひらを刺激するのも有効。
②肩甲骨・背面を刺激
肩甲骨ストレッチ
オフィス、家事の合間にも簡単にできるストレッチをご紹介します。
①画像のように天井に向かって両手を伸ばします。
②息を吐きながら腕を下し、画像のように、脇を付け、肘によせます。
①→②の工程を、ゆっくり10回ほど繰り返してください。
痩身エステの活用
褐色脂肪細胞活性化に痩身エステの活用は、短期間で優れた効果が期待出来ます。
詳しくは以下をご覧ください。
↓
背中痩せは痩身エステで解消できる?サロンオーナーおすすめ5選
③水泳・ウォーキング
水泳やウォーキングが、ダイエットに有効であることはよく知られています。
ここで言う水泳は、ベージュ脂肪細胞活性化のため、温水ではなく、低めの温度のプールが推奨されます。
また、ウォーキングも同様に、冬の寒い気温の中の方が有効です 。
(※ウォーキングの仕方に関してはこちらをご覧ください。)
↓
ダイエットの運動はウォーキングのみで十分!理由・効果をサロンオーナーが解説
④食事(唐辛子・ DHA・EPAの摂取)
白色脂肪細胞から褐色脂肪細胞への変化を促進させやすい食べ物は、次の6つです。
- 唐辛子・カプサイシン
- コーヒー
- 緑茶(カテキン)
- ショウガ・にんにく
- ミント
- 青魚(DHA・EPA)
いずれの成分も、褐色脂肪細胞活性化に良いとされる、交感神経を刺激する働きがあります。
一方、青魚に含まれる魚脂の不飽和脂肪酸も、褐色脂肪細胞活性化効果が報告されています
ただし、お茶やコーヒーはカフェインも多く含まれているため、過剰摂取は良くありません。
1日に数杯程度の適量の摂取を心がけましょう。
ダイエットに欠かせないミトコンドリアが豊富
褐色脂肪細胞の中には、「ミトコンドリア」が多く含まれています。
ミトコンドリアとは、体内の栄養素をエネルギーに変える細胞内小器官です。
食物に含まれる糖や脂質などの栄養素をエネルギーに変えるのが「代謝」です。
簡単に言えば、体内の臓器や筋肉を動かす「工場」の役割を果たしています。
ミトコンドリアが不足すると、体がうまく「代謝」しません。
そして、ダイエットに「代謝」が重要であることは、言うまでもありません。
「代謝」が不十分だと、エネルギーに変わらず、白色脂肪となり蓄積されます。
不足すると健康に悪影響を及ぼす活性酸素が増える
一方、ミトコンドリアが不足すると、もう1つ健康への重大な悪影響があります。
それは、体の酸化・サビである「活性酸素」が増えることです。
活性酸素は、ガンの原因として、近年、国内での関心が高まっていますよね。
しかし、活性酸素とは、次のような日常のちょっとした生活習慣で増えるんです。
- 紫外線
- ストレス
- 暴飲暴食
- 大気汚染
- タバコ
加齢によって代謝が落ちる原因は、活性酸素を跳ねのける機能が落ちてくるためです。
40代辺りを過ぎると、ダイエットしても痩せにくくなるのは、このためです。
つまり、ミトコンドリアが豊富な褐色脂肪細胞の活性化は、健康維持、アンチエイジングにも効果的なのです。
痩せる脂肪細胞を活性化しても痩せない?よくあるギモン
褐色脂肪細胞活性化の減量効果について、次のようなギモンがしばしば見受けられます。
質問者さま 褐色脂肪細胞活性化のダイエット効果はギモン! 調べてみると、褐色脂肪細胞代謝量は脂肪1kg=250~350kcal。 一方、成人の褐色脂肪細胞の量はわずか40g程度で、10~14kcalです。 この程度で消費しないのに、減量できるとは思えません。
megumi
前述しましたように、近年発見された「ベージュ細胞」は増やすことができます。
元来持つ褐色脂肪細胞は限られているため、その代謝量に大きな意味がありません。
そして、褐色脂肪細胞を活性化=代謝アップに重要なミトコンドリアも活性化します。
また、シャワーなど1つの方法だけでなく、総合的に代謝力をあげていくことです。
褐色脂肪細胞活性化による管理人実体験ダイエット効果
さすがに40代過ぎると、褐色脂肪細胞は増えないのでは?
結論から言いますと、40代を過ぎても、褐色脂肪細胞を増やすことは可能です。
なぜなら、管理人自らがその効果を実体験により、実感したからです。↓
現在、管理人は、海外・アジア各地に滞在しており、かれこれ2年半になります。
この2年半で、管理人は40代半ばにして12kgの減量に成功しました。
左の画像は、日本出発後6ヶ月目に撮影したもので、この時点でも5 kg 減です。
そして右の画像は、その1年後に撮影したものです。
結果として、これだけ大幅減量に成功できた理由は、海外の食生活です。
その食生活とは、今回ご紹介した「褐色脂肪細胞活性化」効果そのものなのです。
元々辛い物好きでしたが、アジアでは、青・赤唐辛子をよく使います。
そして、すべての地域の料理では、にんにくや生姜、香草が大量に使われます。
自炊、外食に限らず、ほぼ毎食それらを含む食事ををし続けています。
・トムヤムとカオマンガイ(タイ)
・烤鱼(カオユ)(中国)
・イワシと野菜の辛いスープ(ベトナム)
これらと、ごはんか麺をしっかり食べます。
一方、ベトナム滞在の折は、現地で有名なベトナムコーヒーを毎日堪能していました。
ベトナムは、ダイエット大国としても世界トップクラスの国です。
つまり、本人が気づかない間に自然と褐色脂肪細胞が活性化されていたのです。
また、普段、意識した運動もせず、買い物に歩く程度です。
本人としてはダイエットをしていた感覚は現在でも全くありません。
(※海外の食とダイエットについては、また、別記事でお話し致します。)
痩せ細胞を活性化して永遠の痩せ体質を目指そう
megumi
今回は、褐色脂肪細胞についてと、ダイエットに効率良く活かすための活性化方法について、詳しくお話しさせていただきました。
まとめますと、 脂肪細胞には、大きく分けて次の3つがあります。
- 白色脂肪細胞
- 褐色脂肪細胞
- ベージュ脂肪細胞
白色脂肪細胞は、 燃焼されずに体内に残ると蓄積される、脂による脂肪細胞です。
褐色脂肪細胞は、体温調整のための脂肪細胞で、熱を生成する特性があります。
成人になるにつれて数は減少しますが、近年新たに発見されたのがベージュ脂肪細胞です。
ベージュは、白色がベージュに変化したもので、まとめて褐色脂肪細胞と呼んでいます。
一方、褐色(ベージュ)脂肪細胞は、次のような方法で増やすことが可能です。
- 寒冷刺激
- 水泳・ウォーキング
- 食事(唐辛子・DHA・EPAの摂取)
いずれも、褐色脂肪細胞が熱生成するための、交感神経を刺激する働きがあります。
褐色脂肪細胞は、活性化することで、効率の良いダイエット効果が期待できます。
また、褐色脂肪細胞は、エネルギー代謝を活発化するミトコンドリアを豊富に含みます。
ミトコンドリアは、人間の健康維持に欠かせない活性酸素の除去にも重要な役割を担っています。
このように、褐色脂肪細胞は、ダイエットだけでなく、人間の健康維持にも欠かせない存在なのです。
しっかり活性化し、二度とリバウンドしない、健康的な美しさを手にいれましょう。
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